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<9月5日(火)旧河川「弦巻川」の水路跡散歩(池袋駅〜高田馬場駅)のご報告>

 雨予報が一転して今年最後の?猛暑日予報に変わった日、池袋西口公園に面した東京芸術劇場(平成2年建設)1階に集合したのは、百石・田幸・清水・村谷・山内の5人。入口そばにあるロボットが放出してくれているミストで少しばかりの涼を得てから出発。

 まずは、ホテルメトロポリタンとの間にある小公園・元池袋史跡公園(平成10年創設)の一角にあった丸池跡を探す。弦巻川の源流で、池袋の地名の由来となった。
当時の流れはJR線と西武池袋線をくぐりぬけて東進し、都電荒川線を越えて雑司ヶ谷村を横断、護国寺に突当り右折して音羽通りを南下、江戸川橋神田川にそそぐ全長3.5kmの河川だった。夏は蛍が鑑賞できる幅4mほどの清流で、下流部の音羽通り沿いには紙漉きが行われ、明治期には80軒もの工房があったという。

 JR各線が頭上を走るびっくりガードを潜り抜けて東口に出る。当時は天井が低くて電車が頭上を通過するたびにその振動と騒音に驚かされたのが名前の由来だという。また、西武池袋線は高架ではなく踏切だった。
 ガードをくぐり線路沿いに右折すると、コンクリートの壁に雑司が谷いろはカルタが描かれている。かつて池袋西口の丸池までが雑司が谷村の敷地だった名残だ。

 明治通りを横断し少し南下、東京音楽大学前交差点で横断し、ふくろうの杜ビル先から大鳥神社参道に入った。日陰に恵まれやれやれ。

 桜並木を左折して、雑司ヶ谷村地区のランドマークだった法明寺に向かう。10ケ寺近くあった塔頭の一つ・観静院の塀際にもミストが稼働中。清水が確認したところ裏門まで続いている。猛暑でも日陰をしっかりと形成している長くて広い参道を進み、本堂に参拝。平安初期の弘仁元年(810)開祖の古刹で、現在は日蓮宗。広々した境内には桜の古木が多く、花見時には人気のスポットだ。

 本日の暑さ緩和と無事をお願いしてから境内を出て直進、右手にある明治40年(1907)創立の東京音楽大学は省略し、鬼子母神堂に向かう。永禄4年(1561)に近隣の清土坂付近で掘り出された像を祀ったお堂で、法明寺の南の飛び地になる。元来はインド系の仏様だが、江戸期から子授け・子育ての神様として信仰を集めている。木々がうっそうと茂り広々した境内には歴史がある三軒のお店があるが、本日は休業中。
 樹高30m、樹齢700年といわれる大銀杏を鑑賞してから退出した。

 再び大鳥神社参道に出て大鳥神社に入った。正徳2年(1712)鬼子母神堂境内に祀られた鷺明神社が、明治維新後の神仏分離令を機に現在地に移転したもの。境内には当地の名産だった「雑司ヶ谷ナス」の説明版と、昭和7年(1932)に建立された弦巻川暗渠化記念碑が残る。

 都電荒川線踏切を横断し、弦巻通りを東進する。左手奥には夏目漱石・小泉八雲・永井荷風・島村抱月等の著名な文学者や、ジョン万次郎・竹久夢二・サトウハチロー・金田一京助等が眠る雑司が谷霊園があるが、YSC散歩で何度か訪れているので本日の立ち寄りは省略。

 雑司が谷中央児童遊園前で弦巻通りといったん分かれて、少し南下する。

 旧高田小学校の敷地をそっくり転用した雑司が谷公園に入る。まだ、ピカピカしている建物(「丘の上テラス」、豊島区民のコミュニティ施設)の外縁にある屋根付きテラスの一角をお借りし、テーブル二つを寄せて椅子を並べた。何とここでも頭上にはミストが稼働中。

 広々した園内は絶好の風の通り道。まずは乾杯、天気予報の好転と立派な休憩場所に出会ったことに感謝した。
施設の中で集会中だったグループ二組も、昼食に向かうらしく、挨拶を交わしながら外出されたので残されたわれらは安心して歓談できる。

 5人10様のつまみは、野菜・大豆・魚類が主体のヘルシーなものばかり。清水が毎回苦労して調達してくれる五色豆の上品な甘さが絶好のアクセントだ。
諸兄姉の近況や猛暑一段落後のレジャー計画などをつまみに大1時間。ここで協議し、炎天下、このまま弦巻通りから江戸川橋に向かうより、近くの目白通りから鎌倉街道中之道経由で、足場が便利な高田馬場駅に向かうことで一致して旧河川巡りは中断して出発。

 高田1丁目交差点で目白通りを横断、鎌倉街道・宿坂の急坂を下り、右手にある目白不動尊・金乗院に立ち寄り、オリジン電気本社工場跡地に建った大きなマンション「ブリリアシティ西早稲田」前の植え込みに立つ「山吹之里」碑と その解説板を確認して、面影橋神田川を横断、甘泉園公園で最後の休憩、高田橋で明治通りを渡り、神田川の右岸のビル群が作る日陰を辿って
高田馬場駅にゴールイン。

 7月25日の新宿・大久保散歩で訪れたビッグボックスビルのサイゼリヤを再訪、白ワイン・マグナムボトルをメインに、昼食とは打って変わりイタリアン系のつまみで、猛暑下の散歩を締めました。(村谷 記)

コース
 
東京芸術劇場〜池袋西口公園〜ホテルメトロポリタン横〜びっくりガードを潜る〜西武池袋線を潜る〜東京音楽大学前交差点(明治通りを横断、少し南下)〜大鳥神社参道へ左折〜法明寺〜鬼子母神堂〜東京音楽大学横〜大鳥神社〜都営荒川線踏切を横断〜弦巻通り〜雑司が谷公園〜目白通りを横断〜金乗院・目白不動〜面影橋(神田川)〜甘泉園〜高田橋で明治通りを横断〜JR山手線、東京メトロ東西線、西武新宿線・高田馬場駅
     <歩行距離:4km±α、歩行時間:1時間10分±α>

  *東京新聞出版局「神田川再発見」
(有料出版物)の中の『弦巻川(元池袋史跡公園〜江戸川橋)』を参照して歩こうと計画しましたが、猛暑のため途中から方向転換して歩きました。

  *雑司が谷未来遺産推進協議会発行『未來遺産 雑司が谷 がやがやお散歩マップ』を参考にして歩きました。

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★2023年9月5日(火)「雑司が谷散歩(池袋駅〜高田馬場駅)」