さんぽ

ホームへ

 好天に恵まれたので、村谷は旧都電臨時30系統散歩を行った。30系統は東向島三丁目を出発し水戸街道を本所吾妻橋まで南下して、浅草通りを右折、吾妻橋を渡り上野駅前まで行く路線。臨時30系統は朝夕のみの運行で、吾妻橋の先で靖国通りに入り月島まで南下していた。

 本日は分岐点に近い
本所吾妻橋から正午に出発する。ここから「業平線」が始まる。先ずは日陰を求めて浅草通りの南側歩道を選択した。スタート地点の吾妻橋交番前交差点のすぐ先に、「日本一安くてうまいハンバーグ」と幟が出ているモンブランがあり、お客が次々と入っていった。村谷はスタート直後なので、キットカットを
かじって先に進む。

 
吾妻橋1丁目交差点で浅草通りと分かれて、清澄通りに入る。

 
駒形橋東詰交差点に差し掛かると何やら香ばしい匂いが漂ってきた。明治2年(1869)創業の海老屋総本舗の店先には、旬のアサリや昆布の佃煮がずらり。お客さんが数人滞在中。

 清澄通りはここから45度ほど左折するので西側歩道に移る。3階建て以上の建物が少ないので日傘を取り出す。

 
本所1丁目交差点で厩橋の下を渡ってきた都営大江戸線と合流、高い建物が軒を並べてくれている。
土曜日らしく頻繁に若い女性とすれ違うがほぼ全員マスクをしている。

 
石原1丁目交差点で蔵前橋通りを横断した。右手に緑陰が濃い都立横網町公園があり、金木犀の香りが感じられる。

 第一ホテル両国日本大学第一高・中と大きな建物が続く。学校のの入り口付近に本所七不思議のひとつ「置いてけ堀 御竹蔵跡」の解説版がある。
続く江戸東京博物館は依然として休館中。

 
緑1丁目交差点で京葉道路を横断する。正面には両国らしく土俵入り姿の横綱二人が描かれた「キングサイズ・ライオン堂」の看板が出ていて、外人観光客にも人気があるそうだ。この先は「高橋線」。

 二之橋堅川を渡る。頭上には首都高速7号線が走り、橋の袂には鬼平犯科帳にしばしば登場する「しゃも鍋屋・五鉄」があった場所を示す看板が立つ。

 東京三大煮込みの一つとされる山利喜新館が開店の準備を始めていて、
森下駅前交差点が近づいてきた。新大橋通りを横断した。元禄6年(1693)に隅田川の三番目の橋として架橋された新大橋は、安藤広重の傑作とされる浮世絵「大はしあたけの夕だち」ゴッホ自らが模写したことで知られる。

 右手奥に社殿の一部が覗く深川神明宮は遥拝した。
元祖カレーパンを名乗る「カトレア」はまだ焼き上がり時刻ではないらしく、店先に行列ができていない。
 魚三酒場も現在は午後4時開店なので静まり返っている。

 高橋小名木川を渡る。下には
清澄白河駅の構内が広がっている。

 清澄庭園の緑陰が近づいてきて、ここでも金木犀の香りが漂う。道路際に大きな公衆トイレがあり、10年前に故塩路兄らとタイのゴールデントライアングルまで旅した際に立ち寄った休憩所のトイレと感じが似ていた。今年ご逝去された塩路兄の温顔と、その際支払ったチップが確か5バーツだったことを思い出す。

 海辺橋仙台堀川を渡るとすぐ先に芭蕉ゆかりの「採茶庵」がある。縁側に座って日向ぼっこ?俳句を考えている?芭蕉翁の銅像の横が空いていたものの、恐れ多いので通過する。

 通りの反対側に心行寺、 法乗院、 陽岳寺が並んでいる。

 
深川1丁目交差点で葛西橋通りを横断すると、前方左手に赤札堂の大きな看板が見えてきた。

 
門前仲町交差点で永代通りを横断する。この先は「月島線」になる。地名が牡丹に変わった。その由来は江戸期にボタンを栽培する農家が多かったためで、現在でも近くにある古石場親水公園の一角に、4月下旬ごろには牡丹の開花が楽しめる

 黒船橋大横川を渡ると間もなく、前方左手の木々の間から、明治丸のマストが見えてくる。東京海洋大学(旧東京商船学校)の広大な敷地が広がっている。

 相生橋晴海運河を渡る。橋脚がちょうどよい日陰を作ってくれる。

 佃大橋に通じる初見橋を潜り抜けてから月島に入った。

 晴海通りに突き当たる
旧月島八丁目に到着したのは午後1時20分、本日は80分の行程だった。

 
西仲通り(もんじゃストリート)を折り返し、住吉神社まで戻り本日の無事のお礼を申し上げた。

 昼食休憩はいつもの真っ赤な佃小橋の袂にある木のベンチ。ダブルゆずチューハイで一息入れて辺りを見回すと、10人ほどの釣り人が竿を下ろしている。ハゼがねらい目らしいが、大30分の休憩中には釣果がなかったようだった。

 次回は、最後に残る臨時20系統の一つ神明町車庫前〜通三丁目間のいずれかの部分を歩く予定。(村谷 記)

                     このページのトップへ戻る

 コース
  
京王線・府中駅〜大國魂神社〜矢崎防災公園〜金塚桜公園〜府中の森公園〜下川原緑道〜JR南武線、京王線・分倍河原駅
     <歩行距離:5km±α、歩行時間:1時間10分±α>

                      前のページへ  次のページへ
.
.
.
.
.
.

★2022年10月1日(土)「旧都電臨時30系統の一部(本所吾妻橋〜月島八丁目)」