旧都電12系統は新宿駅前から 新宿通りを四谷見附まで行き、外堀通りから靖国通りに入り、その後はひたすら靖国通りを走り、両国駅へと向かって行った。
今日の村谷は、近場の両国から出発し、四谷見附以降の新宿通りは11系統で歩いているので省略した。
12系統は11系統(新宿駅前〜月島)と同様に、13m級の大型車の通行が可能で2501形や5000形の車両が運行していた。
午前11時20分、JR総武線・両国駅前(西口)から出発する。辺りの飲食店からはおいしそうな匂いが漂ってくるのを振り切って、国技館通りを回向院方面に南進する。京葉道路との交差点、両国2丁目までの短い区間が「両国駅引込線」だった。
歩道わきには、歴代の代表的な横綱3人が、それぞれ異なった型で土俵入りする姿を模した銅像が、間をおいて三体並んでいる。本場所の横綱とは違って生身の体ではないので、休場することはない。
両国2丁目交差点で京葉道路に突当り右折する。小川町までの区間が「両国線」。広くない歩道を結構な数の自転車が通行するので注意が必要だ。
両国橋で隅田川を横断する。右手にそびえているはずのスカイツリーが建物の陰になっていて、なかなかその姿を見せない。橋を渡り切った時点でようやく、青空にその雄姿を浮かべていた。
両国橋西交差点から、本日の主役・靖国通りが始まる。予報よりも気温が高くないので、日差しが降り注ぐ北側の歩道を選択した。
浅草橋交差点では三方からの道路が交差するため横断歩道や歩道橋がなく、地下道経由で横断した。
岩本町交差点で昭和通り&首都高速1号線を通過。三連休初日で、上も下も通行量が多いようだ。
JR総武線、中央線を相次いで潜り抜け、須田町交差点に差しかかった時に信号が変わったので、リュックからチョコナッツを1個取り出して口に含んだ。少しは胃が落ち着いたようだ。
交差点を渡ったすぐ先にある老舗蕎麦店「神田まつや」の店先に、正午の開店を待ちきれないお客の行列が約20人。
手持無沙汰の数人が、玄関前にある早咲きのソメイヨシノ?をスマホで撮影中。村谷も今年初めての鑑賞となる。
小川町交差点で本郷通りを横断する。この先の本日の最高地点・九段上までが「九段線」だった。
昼食時とあって人出がさらに増した。体が接触しないよう、特にこれから食べる人には気をつけながら歩く。
神保町交差点でまたも信号待ち。2個目のチョコナッツを口に含む。
背中のタオルが湿ってき始めたのが判る。
専大前交差点を過ぎたあたりから、着物に袴姿の若い女性の数が急に多くなる。
九段下交差点で左手を見ると、武道館方向から続々と(東京理科大学と思われる)卒業式帰りの学生たちが坂を下りてきた。
靖国神社の境内に入ると、あちらこちらで撮影中。本日ほやほやの旧 J D がてんこ盛り状態。ぴかぴかの肌に、甲高い声があちらこちらで青春の花を咲かせている。
外苑の桜の木の下のベンチでは何組もの老若男女のカップルが休憩中。あちらこちらに「アルコールの持ち込みはご遠慮ください」との表示があった。
参拝を済ませて標本木に行くと、10数人がスマホで撮影中。12時20分現在での村谷の見立ては、「開花まであと一日」だ。
南門を抜けて靖国通りに復帰、一転して今度は坂道を下っていく。市谷見附までが「市ヶ谷線」だった。
市ヶ谷駅に突当り直角に右折、市谷橋で外濠を渡る。渡り切った地点が市谷見附。その先の四谷見附までの間が「牛込線」だった。
左折してすぐ先の市ヶ谷八幡町交差点で靖国通りと分かれて、外濠通りに入る。
右手前方に大きな雪印の看板が見えてきたところで、外濠公園に入る。テニスコートからはラリーが順調に続いている球を打つ音が聞こえてくる。
公園内にあるベンチは昼食を楽しむ人たちですべて埋まっていた。
四谷見附にゴールインしたのが12時50分、90分間の行程だった。
昼休憩場所を求め、市ヶ谷土手を北上することにした。新宿通りとの交差点で、下校する雙葉学園 の J K たちとすれ違う。おしとやかな彼女たちの姿からは、4年間でどのように変貌するのかなかなか想像がつかない。
土手をしばらく市ヶ谷駅方面に向かうと、小さな広場に木の椅子が設置されていたので腰を下ろした。帽子・背中のタオル・ベスト・靴下・マスクを取り去り、休憩タイムに入った。眼下にはJRの電車がひっきりなしに行き来している。保冷剤でキンキンに冷やした缶チューハイが何よりのご褒美だ。チョコナッツの残りと韓国海苔をつまみに飲み干して、バナナ1本で大30分の休憩を終えた。
次回は13系統(新宿駅前〜水天宮前)の予定。(村谷 記)
このページのトップへ戻る
前のページへ 次のページへ
.
.
.
.
.
.
★2022年3月19日(土)『旧都電路線巡り「12系統(新宿駅前〜両国駅前)」のうち両国駅前〜四谷見附』