今日は好天に恵まれたので、村谷は休日の予定を繰り上げて旧都電2系統路線散歩を行った。
行程はほぼ都営三田線の上の幹線道路である日比谷通りと白山通りを忠実に歩くコースだ。

 午後12時半過ぎに都営三田線・
三田駅に到着し、地上に上がる。芝5丁目交差点で第一京浜から左斜め方向に分かれている日比谷通りに入った。ここから日比谷公園までが三田線だった。

 先ず目に入るのがどんと左手にそっそり建つNEC本社ビル。1990年に落成した独特の形態のロケットビルで、当地区のイメージを一新した。右手には 東京女子学園 ・ 戸板女子短大が並んでいて、快晴微風の好天下を行き交う人たちはいずれも軽装で、若い女性が目に付く。
背中から昼の日差しが照り付けるので、早速マフラーを取り去った。

 芝園橋を渡る。金杉橋とは違って、演歌の歌詞は浮かばない。

 左手一帯に広大な芝公園の敷地が広がっている。芝公園交差点で外苑東通りを横断し、園内に入った。増上寺はこの1年間で片手近く参拝しているので、本日は芝東照宮を選択、長い参道を通り、本日の道中無事をお願いした。御神体は慶長6年(1601)に家康が自身の還暦記念に刻ませた「寿像」で、死に際して増上寺境内に社殿を建設し、駿河城から移すように伝えた。
日光東照宮 ・ 上野東照宮 ・ 久能山東照宮とともに四代東照宮の一つ。上野と芝の位置が其々江戸の鬼門にあたり、また芝⇒上野⇒日光の場所が一直線で結ばれるという。

 隣接する広い芝生の広場に腰を下ろして最初の休憩とする。真正面に東京タワーがそそり立つ人気の昼食スポット。例によってチョコナッツをかじっていると、少し右手には白人男女2組4人が、なかよく食事中。会話の内容はわからなかったが、コンビニ弁当を器用に箸で食す様から、滞日経験は長いようだ。

 再び北上し、増上寺の一番北端にある熊野神社に参拝した。め組の碑があり、乾燥した時期でもあるので防火をお願いする。

 新橋4丁目交差点で海側方面にわたる。袂にある浅野内匠頭切腹碑は、思っていた以上に大きかった。田村右京守上屋敷があった場所。

 
西新橋交差点で外堀通りを横断。前方左手に緑色が見えてきた。

 
内幸町交差点を横断して、左手の日比谷公園に入った。重厚なレンガ造りの市政会館・日比谷公会堂に沿って入園し、日が当たった入り口に近いベンチに腰を下ろした。
隣では若い女性が時折コンビに弁当を橋でつまみながら、スマホで友人とおしゃべり中だ。
 小休憩の後、公園の中央訪問でイベントが開催されていたので覗いてみる。毎年12月10日から25日の間に開催されている東京クリスマスマーケットで、にぎやかな音楽とともに大勢の家族連れや若者たちで込み合っていた。

 
日比谷交差点で日比谷通りに復帰する。ここから神田橋までが神田橋線だった。
お濠端に沿って進む。右手には第一生命・帝国劇場・明治安田生命をはじめとする高層ビルが続々と並ぶ。

 馬場崎門
交差点で信号待ちしていると、後ろからお揃いのユニフォーム姿の女子中学生のグループが追いつく。太いピンクのラインが入ったYONEX製の衣装が強調する若さが目にまぶしい。

 行幸通りを横断し、和田倉橋を渡って、和田倉噴水公園で三回目の休憩。ガイド上の案内で高齢男女の一団が散策中。噴水前のベンチで休憩していると、小さな虹が光っていた。

 りに出て右折し、現役時代には時折イベントで訪れたパレスホテル前を通過した。

 左手に皇居東御苑大手門口が見えたので、三の丸尚蔵館に立ち寄るべく横断、入り口で「こちらで手荷物検査しております」との女性係員の声で注意書きに気が付いた。まだ、リュックに缶チューハイが入っているので断念。

 そのまま北上し、三井物産本社ビル方面に右折、将門の首塚に参拝した。我が家以上に広そうな敷地で、まともに地代を支払うならば年間1億円を超すのではと、21世紀にもなって慰霊のため一等地を提供している度量には感心するばかりだ。

 日比谷通りに復帰し、神田橋を渡る。素直に直進するならば本郷通りになるが、都電は日本橋川に沿って斜め西北に向かう(千代田線もほぼ同様)。
文京区役所前までは水道橋線。錦町河岸交差点を通過し、
一ツ橋河岸交差点で白山通りに入り北上する。一気に銀杏並木が道の両側に広がった。
前回の第一京浜よりも落ち葉が多く、踏みしめながら歩く。人出もぐっと少なくなってすれ違う際も気を遣わずに済む。そうはいっても神保町交差点に近づくにつれて、遅めの昼食らしい人出が増えてきた。

 JR総武線・中央線高架の手前を左折し、三崎稲荷神社に参拝した。旅行の安全という珍しいご利益がある神社で、今は閑散としていた。

 水道橋神田川を渡って北上する。左手には延々と東京ドームシティの敷地が続いていて、次々と乗り物のスリルを楽しむ声が響いてくる。
YSC散歩で度々展望ラウンジに上がった文京区役所前を通過、この先白山上までが白山線だった。

 緩やかな登りの広い道幅が続き、
白山下交差点で白山通りとお別れし、右手斜めのやや急な坂道を上がっていく。
この付近では最も高い位置にある
白山上交差点で、旧白山通りに左折する。都電がこの急な勾配を上る姿はなかなか想像しにくい。この先は巣鴨線だった。

 ほどなく東洋大学に着く、時刻は午後3時。本日の行程は終了した。

 少し旧白山通りを戻り、小路を右折、裏口から白山神社に入り、本日の無事のお礼を申し上げた。社殿の裏側には広々した公園があることを東京十社巡りの際に確認していたので、ベンチを確保して遅めの昼休憩。シートを広げ、背中のタオルと靴下を取り去る。冷えた缶チューハイ、残ったチョコナッツ、数個のマドレーヌで小30分の休憩。
 公園では、幼児と滑り台遊びを楽しむ祖父&娘?トリオが数組いつまでも遊んでいた。

 都営三田線・
白山駅から帰途についた。

 次回は品川から飯田橋までの3系統を巡る予定。(村谷 記)

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★2021年12月16日(木)『旧都電路線巡り「2系統(三田〜東洋大学前)」』