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 三連休最終日も絶好の散歩日和、将棋B級1組の藤井対木村戦も山場は夜になると判断して、村谷は短めの七福神歩きに挑戦した。
古くは室町時代に始まったとされる七福神巡りの中で、江戸最古と称する「元祖・山の手七福神」は、六つの古刹を巡れば七つのご利益が得られることでもで人気がある。

 西側を起点とする商売繁盛祈願と、東側起点の無病息災・長寿祈願があり、時節柄東からスタートとした。坂が多いのも今回のコースの特徴である。

 午後12時半、東京メトロ南北線・都営三田線・
白金高輪駅に到着した。
地上に上がり桜田通りに出ると、強烈な日差しが照り付けている。名光坂を上り、清正公前交差点で桜田通りと別れて右手の目黒通りに入り、すぐわきの覚林寺に参拝する。
 毘沙門天を祀る日蓮宗の寺院。加藤清正を祀る「白金の清正公さま」たる所以は、文禄の役の際に、李氏朝鮮14代国王の庶長子・臨海君を連れ帰り出家させ、長じて日延上人となり寛永8年(1631)に当寺を開創したということを初めて知った次第。朝鮮半島に唐辛子をもたらした清正が、そんなことをしたとは!
 本堂よりも清正公堂の方が大きく立派な建物だった。元旦から1月7日まで厨子が開帳される。

 目黒通りに入る。すぐに日吉坂と呼ばれる急坂がお出迎え。道の左手の建物群が絶好の日よけになっていてありがたい。

 都ホテル東京前を通過する。宿泊客?昼食客?が次々とホテルに入っていった。

 坂を上り詰めた左手が、広大な八芳園の敷地だ。

 次の瑞聖寺の入り口が2か所ありそうなので、すらりとした長身の女子高生の後について桑原坂を下る。コンパスの長さと若さには敵うはずもなく、短いスカートのセーラー服がどんどん離れていく。

 信号を右折して階段を上がり墓地の方から入ろうとしたが、鍵がかかっていた。「ご自分でお開けてください」との看板があったが、あけ方がわからない。
やむを得ず坂を上り返し、再び目黒通りを西進。入り口を発見し坂道を下り、黄檗宗・瑞聖寺の境内に入る。本堂は山門とともに国指定有形文化財に指定された堂々たる建物だ。豊かな暮らしと円満な家庭をもたらす布袋尊は、元旦から成人の日まで御開帳される。

 目黒通りに戻るとすぐ先が
白金台駅。ペットエステの店があった。

 白金台交差点の右手が外苑東通りの入り口で、左手が東急ストア。大変な人出だ。

 少し先左手が、寿老人福禄寿を祀り幸福・財産・長寿のご利益がある日蓮宗の名刹・妙円寺。入り口に元祖・山の手七福神の謂れと略図が記された大きな看板が出ていた。御開帳日は元旦から1月7日まで。

 通りの反対側は広大な敷地の国立自然教育園で、YSC散歩でもたびたび訪れた場所だ。

 上大崎交差点で首都高速目黒線を潜り抜けて、
目黒駅前に出た。ここまでずっと日陰が続き、ご利益に感謝、感謝。

 下り坂になってほっとしたのか、そのまま目黒通り(権之助坂)に進んでしまった。途中で気が付いたので横道から行人坂方面に転進、無事に大円寺の山門にたどり着いた。
江戸時代に修験のため多くの行人が集まったのが寺名の由来。江戸城裏鬼門警護のため比叡山から勧請されたという。谷中の護国院、小石川の福聚院とといもに江戸の三大大黒天の一つで、五穀豊穣・商売繁盛のご利益がある。また、明和9年(1772)の大火の火元としても知られる。

 そのまま坂道を下ると左手には目黒雅叙園

 太鼓橋目黒川を渡る。細い流れながら川面に映える桜並木と、貴重な東京湾からの風の通路として存在価値が高い。
直進し不動通りを横断。さらに歩道橋で山手通りを越えた。少し北上して浄土宗の古刹・蟠竜寺に入る。長い参道の先には、財運や芸術の才を司る弁財天が祀られている。境内の女性の美にご利益がある「おしろい地蔵」は通過した。

 山手通りを南側に折り返して、斜め右手に通じる目黒不動の参道へ入った。右手にある五百羅漢寺では参拝客が詰め掛けていた。

 塀沿いに本日最後の訪問先・瀧泉寺(りゅうせんじ)目黒不動尊に到着した。大同3年(808)開創の関東最古の不動霊場で、恵比須神が祀られている。意外なことに広々した境内と独鈷の滝にもぽつりぽつりと参拝客がいただけ。本殿で参拝を終えてから、階段に沿って奥の不動明王像にもお参りしてから門外に出たのは、午後2時だった。

 待望の昼休憩は近くの林試の森公園。入ってみると家族連れでぎっしり。目黒不動のご利益ですぐに空いているベンチを確保して腰を下ろした。
本日は短い行程ながらも、坂道が多く、階段もあり思ったよりタフな行程だったのでやれやれ。楽な服装に着替えて、待ちかねた缶チューハイを空ける。ベビーチーズ・チョコナッツ・バナナをつまみに、いつもの大30分を過ごした。

 帰途は武蔵小山駅と決めて、小路伝いに南下する。駅そばと思しき場所にタワーマンションが2棟新築されて景色がすっかり変わってしまいどこが駅舎か判らない。マンションの間の公園には幼児を遊ばせてベンチで一息入れている若いママさんたちがいたので、一番の美人に「駅はどちらですか?」。
 「駅舎が地下になったので分かりにくいかもしれませんね。向こうのビルがそうですよ」と、老人に優しく教えてくださった。

 気をよくして東急目黒線・
武蔵小山駅から帰途に着きました。

 当分の間、七福神めぐりは継続する予定。(村谷 記)

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 コース
  
京王線・府中駅〜大國魂神社〜矢崎防災公園〜金塚桜公園〜府中の森公園〜下川原緑道〜JR南武線、京王線・分倍河原駅
     <歩行距離:5km±α、歩行時間:1時間10分±α>

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★2021年9月20日(祝&月)「元祖・山の手七福神巡り(白銀高輪駅〜武蔵小山駅)」