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 今日は猛暑日になるというので、村谷は比較的日陰が多いコースとして、隅田川七福神のうち六福神巡りを行った。この開闢は江戸後期の文化四年(一八〇七)とされ、向島百花園に集まった文人たちの発案だという。

 午前11時過ぎに東京メトロ銀座線・
浅草駅改札を出た。地上は青空がいっぱいだ。
まずは吾妻橋の袂に出て、隅田公園を川沿いに上流に向かう。あちらこちらの日陰では休憩中の人たちがいたが、歩いているのは村谷だけ。
 なるべく桜の木の下を歩きながら、言問橋まで来たので対岸に渡る。生暖かい川風が吹きあがってくる。橋の上では若い男女各1人とすれ違った。

 首都高速6号向島線の高架下は、すっぽりと太陽光線を遮断してくれる絶好の日傘だ。

 小梅小学校の先から一旦右折して、三囲神社に参拝する。ここに祀られている大國神 と 恵比寿神は、かつて越後屋(現在の三越本店)にあったものを移設したとされている。境内にある木のベンチに腰を下ろして最初のチョコレート休憩。
 外に出ると先ほどまでの強い日差しが雲に遮られていて、早くもご利益があったようだ。そのまま見番通りを進む。桜橋通りの交差点を渡ると三囲神社の守備範囲外になったようでまた日差しが出てきた。

 左手にある黄檗宗弘福寺に立ち寄った。中国風の建物にふさわしく、中国の禅僧だったという布袋尊が祀られている。

 50メートル先に長命寺の山門があった。幼稚園の入り口になっていて、敷地を通過すると本堂の前に出る。寺名の由来は三代将軍家光が鷹狩りの途中で腹痛を発症した際、寺内の井戸水で薬を服用して快癒したことによるという。弁財天が祀られていて、水の神ということから巳の日に参拝するという。裏口から再び高速道路下に出る。門前で売られている「桜もち」のお店では、コロナ対策として入店は一度に一人に限定させていた。

 言問団子の店には立ち寄らず一旦
墨堤通りに合流。

 王 貞治少年もプレーしたという隅田公園少年野球場の先から、再び高架下に戻る。自転車やジョギング中の人たちとすれ違う。右手は遊具がたくさん設置された堤通公園になっていて、母親たちが子供たちを遊ばせながら井戸端会議中。

 前方に白髭橋が近づいてきたので、巨大マンション・リバーサイド隅田の前で右折し、墨堤通りに戻る。
少し南下して左手の白髭神社に入る。入り口にミストが出ていて、ありがたい。お札の売店が常設されていて、寿老人参拝客が多いのだろう。

 七福神の丁寧な道標に従って、福禄寿尊向島百花園に入る。入場料は65歳以上のため70円。さらに夏のサービスとして京都の新茶の小袋までいあただき、ありがたい。
藤棚の下にある幅広い木のベンチに腰を下ろした。いつもの服装でくつろぎ、風鈴がかすかに揺れるのを眺めながら、昼休憩。アルコールは遠慮して、炭酸水でチョコレートを食すのみ。カメラで撮影中の男性や、友人と散歩中の同年配の女性たちが、広い園内のあちらこちらに見える。

 30分近くの休憩を終えて、
東向島駅に到着したのが12時30分だった。残る多聞寺(毘沙門天)までは距離があり、日陰がほとんど望めないので、本日は見送りとした。

 猛暑日の散歩だったが、日陰に恵まれてありがたかった。(村谷 記)

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★2021年8月26日(木)「隅田川七福神めぐり(浅草駅〜東向島駅)