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 村谷の十社巡りも後半戦に入る。日枝神社まで一気に行くと二里を超えてしまうので、本日はつなぎとして、二十五丁(一里=三十六丁)分を歩いた。

 午前11時半に
王子駅に着き、まずは王子神社に参拝する。前回は神社の正面から入ったのだが、今回は駅から向かったので、長い石段を上っていくだけで汗が出てきた。境内には参拝客が一人いただけだった。

 このまま正面から出て本郷通りを本駒込まで戻るのが本来のコースなのだが、少しアレンジをつけようといったん駅まで戻り、歩道橋を渡って明治通りを横断した。

 久々にアスカルゴに乗車する。地元出身の女優兼歌手の倍賞千恵子さんの今年80歳を迎えたとは思えないしっとりしたアナウンスを聴きながら、飛鳥山公園に到着する。園内にはずらりと渋沢栄一の写真入り幟が勢ぞろい。2月20日から12月26日までの期間中、飛鳥山博物館「渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館」に変身中。大人料金は800円で、高齢者割引はない。その帰りらしい一段とすれ違った。桜並木が途切れたところで、本郷通りに降り立つ。

 背中のリュックに、当然缶チューハイとつまみは用意しているが、駒込駅までは我慢するつもりで、YSCでおなじみの滝野川公園は通過する。ただ、駒込駅から先にはなかなか適当な場所がないので、その際は持ち帰りと覚悟を決めた。

 幸い日陰が続いているので、歩きやすい。王子神社のおかげなのか、時折雲が出てきてくれたし、風も相変わらず吹いている。旧古河庭園の石塀が見えてきたので半周して、裏道伝いに回り込み、そのまま小路伝いに霜降銀座商店街まで来ることができた。ここから先は本郷通りしかないが、幸い高い建物が続いている。六義園北入り口前の交差点を渡ると、人出が一気に少なくなったのでマスクを外す。

 富士神社入口、吉祥寺前の交差点を横断、東京メトロ南北線・
本駒込駅先の向丘2丁目交差点を右折して、旧白山通りに入ると狭い通りの両側は一挙に大変な人の波。昼食を求めてあちらこちらの店に次々に入っていく。

 村谷は一人白山神社の参道に右折してやれやれ。久々に白山神社に参拝した。三十路と思しき女性が一人、熱心にお参りしていた。少しお待ちしたが時間がかりそうなので、賽銭箱の反対側からお参りして退出した。まだ、午後1時には少し時間があった。

 次回は一里半先の日枝神社を目指す予定。(村谷 記)

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★2021年7月29日(木)「東京十社めぐり 第五回(王子神社〜白山神社)」