曇天・小雨の予報とは裏腹に一気に青空が出てきたので、村谷は葛飾区の第2弾散歩に出かけた。
午後1時半過ぎに、東武スカイツリーライン・小菅駅を出発する。
改札を出たすぐ前に、しっかりと整備された遊歩道+せせらぎがある。持参の傘をさして強い日差しを避ける。
今は小さな流れだが、かつては古隅田川。武蔵と下総の国境を流れていて、現在は足立区と葛飾区の境目となっている。
しっかりした木製の手すりが車道と区分していて、水量も少なくない。歩き出してすぐに立派なトイレや屋根付きベンチがある小公園に出た。
左手一帯の敷地は、江戸初期から中期まで小菅御殿として、徳川将軍が鷹狩りの際などに立ち寄った場所だった。
江戸後期の寛政4年(1792)に御殿が廃止された後は銭座や籾蔵に転用され、明治維新後には小菅県庁やレンガ工場にもなった。
さらにその後は小菅刑務所を経て現在は東京拘置所となっている。年1回、矯正展として一般公開されていて、刑務所作業製品の展示販売などが行われている。
左手の小菅稲荷神社で本日の無事と疫病退散を祈り、いったん水路とは別れて旧松原通りへ右折する。人出がほとんどないのでマスクを外して胸ポケットにしまい込んだ。
かつては将軍が水戸街道から小菅御殿へ通う御成道だったという。
途中で左折し、西小菅小学校を半周した。江戸後期に銅銭を製造していた銭座跡だ。亀戸天神社に近い横十間川付近にも同様にあった小銭専門工場だ。
旧水戸佐倉道に突き当たり、そのまま左折する。
水戸橋で綾瀬川を渡り、首都高6号・三郷線にそって北上し、緑道への入り口を探すがなかなか見つからない。
右手にお寺の塀が見えたので立ち寄った。真言宗豊山派の薬師寺。境内の弘法大師像にお参りしてから、住宅街に出ると、この暑い盛りに小学生らしい女児とボール遊びしていた男性に出会い、「少し戻ると通りの奥に小さな木の橋が見えますよ」と教えていただく。早速お大師様のご利益をいただいて、古隅田川緑道に復帰した。
流れの両側に咲く桜の古木がちょうどよい日陰を形成し、ベンチもあちらこちらにあるので午後の休憩を楽しむ老人たちがちらほら。
広々した白鷺公園に入り、昼食タイム。家族連れや老夫婦たちの邪魔にならないように、一番奥の木のベンチを確保した。
背中のタオルを取り、靴を脱いで胡坐に座った。定番のベビーチーズをつまみに冷えた缶チューハイを飲む。
持参した葛飾観光ガイドマップには、本日の「小菅コース」を含めて10通りの「葛飾今昔まちあるき」のガイドが掲載されていて、それを眺めているうちに30分以上も経過していた。
公園を出た先の元隅田橋で水路が切れたので、右折し南下する。
東京法務局葛飾出張所前を通過すると、司法書士事務所が目立つ。
水戸佐倉道を横断し、大型スーパーの横からさらに商店街を南下する。人出が増えてきたのでマスクを着けなおす。
いったん左折し、広いバス通りの堀切中央通り(通称「川の手通り」)を横断し、すぐの小道を南下する。かつては用水路が流れていた場所が暗渠になっており、家並みが日よけになってくれていて歩きやすい。
午後3時過ぎに、京成本線・堀切菖蒲園駅にゴールインした。(村谷 記)
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コース
東武スカイツリーライン・小菅駅〜古隅田川緑道〜東京拘置所横〜小菅稲荷神社〜水戸橋(綾瀬川を渡る)〜薬師寺〜白鷺公園〜京成本線・堀切菖蒲園駅
<歩行距離:5.5km±α、歩行時間:1時間30分±α>
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★2020年7月19日(日)「疫病退散祈願の水辺緑道散歩・葛飾区その2 古隅田川緑道(小菅駅〜堀切菖蒲園駅)」