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★2007年10月17日(水)「野火止用水・上流部」

 昨夜の天気予報とは異なり、すっきりと晴れ上がった西武拝島線・玉川上水駅改札口に集合したのは、田幸・岡田・村谷の3名。
まだ、10時半、国立音楽大学はじめ、各学校の女子学生が大勢降り立ち華やかな雰囲気が漂う。

 先ずは駅傍のコンビニで昼食の買出しを済ませ、
玉川上水を背に記念撮影。
絶好のコンディションに誘われて、中高年ウォーカー、ダイエットを決意したジョガー、就学前の児童を遊ばせる若い主婦たちが続々と詰めかけて来る。

 右岸の遊歩道を小金井方面に下って行くと程なく、唯一流れに降りることができる地点に到着。
清流の碑前でまた一枚。ベンチで、かなり高齢と思しき老夫婦が睦まじく1本のペットボトルを分け合っている。はしゃぎまわる子どもをトイレに連れて行く主婦が、もう一人の幼児の面倒を友人に頼んだりと忙しい。

 我らは、ここからは玉川上水の本線と別れて、
野火止用水緑道に転進する。
老中松平伊豆守が、玉川上水建設の功により、3割の分水を認められ、わずか40日間で、川越までの24キロを引水したもの。
但し、本流からの分水には苦労し、水漏れが多くて、水が全域に到達するには、その後3年後だったという。
流域の平林寺には、野火を防いだ記念の跡がある。

   ※野火止用水・上流部 を2007年6月26日に散歩しました。

流れは高低差が大きく、大地の勾配が実感できる。

 西武拝島線の
東大和駅までは、水流が地下に潜っており、広々とした林間の小道が続く。右手に武蔵野の佇まいが溢れた雑木林が保存されていたので、立ち寄る。
 樹木がきちんと間伐されていて、柔らかなクッションを踏みしめて、歩くには絶好だ。今盛りのドングリの実がいっぱい落ちていて、岡田は孫を連れて来ようかと…

 玉川上水からの分岐点から1.2キロで、
青梅橋の交差点に出た。
そのまま右折して、
東京都薬用植物園に入る。
年末年始以外は開園しており、入場料は無料、なかなか見ることのできない
草花が、温室や冷房室に揃っている上に、午前と午後の二回、ボランティアガイドが親切に説明してくれる。
3ヘクタール以上の広大な敷地では、
草花が季節を知らせてくれる庭園が併設され、トイレやベンチもよく整備されていた。
コーヒーの木や、色鮮やかな薬草を撮影していると、時間の経過を忘れてしまう。
 岡田が、
キンモクセイと中国産のギンモクセイの隣に、ボケの木を発見し、並びの妙にお互いの先行きを想像して苦笑いする。

 12時を回ったので、植物園を出て横断歩道を渡り先へ進む。ここから西武拝島線と別れ、
東京電力青梅橋変電所の裏側の住宅街を行くことになる。
色とりどりの小石が敷き詰められた流れには、小さな魚がすいすい。流れが2分されていて、
水草が生い茂った部分はの生息地で、鳥避けの網が被せられている。
遊歩道脇には、よく手入れされた
花々が続き、十数年前はどぶ川だったという流れを再生した、地元の人々の熱意が伝わってくる。

 流れが再び地下に潜ったところで、
野火止緑地に到着した。早速シートを広げて、昼食休憩だ。地面に腰を下ろして、木々の根元から見る緑一色の眺望は、一幅の絵を見ているるようだ。

 先ずは、缶ビールで乾杯。久々参加の岡田の近況を皮切りに、どんどんと時代を遡り話は尽きない。岡田夫人お手製のヘルシーなおつまみが絶品で、あっという間に売り切れてしまった。
そういえば、コンビニで買い込んだつまみも全て、肉なし、揚げ物なしで、お互いに還暦を過ぎたという事実を改めて確認した。

 やっと、み輿をあげて、深くなった流れと平行して進む。太ったが悠々と散歩中。橋の下で珍しく白鷺を発見、いつもは直ぐに飛び立ってしまうが、村谷が何とか撮影に成功した。

 再び、風情溢れた
雑木林が出現、ロケーションの良さに一同感激する。
右手に一般道が出てきたが、遊歩道はワルツがおどれるようなループ状に続いている。
左手に広大な
明治学院高校・中学の敷地を見ながら、西武国分寺線を越えると、目の前は八坂駅のホームだ。学校帰りの女子中高生が、ベンチでおお喋りの真っ最中。

 九本の道が交差する
九道の辻は、江戸時代には鎌倉街道はじめ各街道が交差する要衝の地だったそうだが、今も車の行き来が激しい。

 八坂の駅を過ぎると、流れがぐっと浅くなり、泳いでるが直ぐ目の前に近づいた。次の久米川駅までは1キロちょっとだ。

 西武新宿線の鉄橋が見えてきたので、手前を左折し、午後2時半前に、久米川駅にゴールイン。
久米川駅前のロータリーを少し南下した左手に、終日営業の「居酒屋 はま好」を発見。
冷たいビールと芋焼酎で打ち上げた。

 傘いらず、汗かかずの好天に恵まれ、見所も多く、これまでの川歩きでも出色のコースで、今冬には逆コースで、久米川駅から玉川上水経由国分寺駅位までの散歩をしたいものです。(村谷 記)


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 コース
  西武拝島線・玉川上水駅〜玉川上水との分岐〜都立薬用植物園、資料館・温室・園内散策〜東京電力青梅橋変電所横〜野火止緑地〜明治学院高横〜九道の辻〜西武多摩湖線・八坂駅〜西武新宿線・久米川駅
  <歩行距離 約6km+α>

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