午前10時を回っても、小田急線新松田駅改札口は、泊りがけで丹沢を目指す若者や、軽装で高松山、大野山ハイクに望む中高年、にぎやかな幼稚園児などで混み合っている。
10時50分発のバスに乗り込んだのは、滝澤、山岡、村谷の3名。くっきりと富士山が浮かぶ
快晴の青空には、近々山岡兄が挑戦予定のハングライダーが5つ、6つと浮かんでいる。
終点の寄(やどりき)は、中津川沿いの休養村で、テニス、釣り、果物狩りなどができる平成元年に農林水産省から認定された「日本の美しい村」に相応しく、八重桜が満開だった。
11時20分、大寺橋を渡り出発。上空は風があるが、丁度山にさえげられて全く感じられない。
茶畑がずっと続く南面は結構な急斜面のため、3人とも半そで姿に変更する。
先頭は、常にペースが替わらない滝澤、真ん中はスタミナ自慢の山岡、殿は昨夜のバーボンが利いて足が一段と重い村谷のトリオが、鹿よけの柵にたどり着き、後ろを振り返ると眼下に中津川が光る。
登山道に入ると、杉林のやさしい道がつづくが、3週間前にはあれほどぶら下がっていたスギ花粉は全く影を潜め、代わりに誕生したばかりの鶯が、拙いほーほけきょの競演でにぎやかだ。
何組もの地元の昼飯前ハイカーとすれ違っているうちに、12時20分山頂(758m)に到着。
檜の林を切り開いたシダンゴ山 頂上は、まさに360度の大展望だった。正面の高松山(801m)の陰からは、富士山が半分ほど顔を出し、遠く江ノ島を望む。満員の頂上で、唯一空いていたベンチを確保し、昼食大休憩。
本日は村谷持参のジンギスカン&玉ねぎセットがメイン。周りのあきれた視線を尻目に、滝澤が火の調節を行い、村谷が材料を投入し、シェフ山岡が制作したが、量が多く3人でやっと平らげて、持参のカップ麺には手をつけず仕舞いだった。
下山もやさしいクッションの緩やかな傾斜道が続く。宮地山も巻かずに通過して、田代橋で高松山下山口と合流し、3時前に田代向バス停留所にゴールインした。
なお、山の名前の由来は、中国の古名である震胆からきていて、悟りを開くという意味。
眺望よし、山道快適、交通まずまずの家族連れにお勧めのコースです。逆のほうが下山後にいろいろの施設を楽しめますが、下りがきついのでご注意。(村谷 記)
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コース
小田急線・新松田駅={(寄=やどりき)行きバス、約25分}=寄(やどりき)バス停・シタンゴ山入口〜(40分)〜水場〜(50分)〜シダンゴ山〜(25分)〜林道〜(10分)〜宮地山入口〜(20分)〜宮地山〜(30分)〜田代向(たしろむかい)バス停=(バス、約20分)=新松田駅
<歩行時間 約3時間>
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★2005年4月23日(土)「シダンゴ山」