小春日和の土曜日、村谷は柴又七福神巡りを行った。起源は不明だが、柴又帝釈天への参詣が盛んになった江戸中期に始まったとされる。柴又地区は江戸川に通じる交通の要衝として、人や物品が盛んに往来した緩やかな高台であった。
午前11時半に京成高砂駅に到着。明日が葛飾区議会議員選挙の投開票日とあって、駅頭では候補者と応援弁士がマイクのボリュームを上げて演説中。
線路に沿って一旦、西側に左折する。線路わきに小ぶりな境内の観蔵寺があった。七福神の第一に置かれる寿老人が祀られている。室町中期の創建で江戸期に戦火により焼失、江戸前期の承応2年(1653)に再建された。境内には適当な休み場所がないので線路際の道を駅前まで戻る。駅のホームでは、これから出かけるらしい家族連れが大勢いて、電車の到着を待っていた。
交番に突き当り商店街を左折北上する。大勢の買い物客や都心に出かけるらしい人たちとすれ違う。マスクをしていない人は見かけない。
高砂8丁目交差点で桜通りに右折する。江戸期には佐倉道(さくらみち)と呼ばれ、大いに賑わった。街道沿いに七福神の中の三寺院があるのも当然であろう。道の両側には「さくら通り」と記されたモニュメントが整然と並ぶ。
京成金町線の踏切を越えた左手に桜道中学校があり、明日の投票所らしく候補者のポスターがずらりと掲示されていた。
北総線の高架を潜りぬけて、柴又5丁目交差点で柴又街道を横断した。少し先で佐倉道と分かれて左折し、新柴又駅近くの線路際にある医王寺に参拝する。室町前期に創建された古刹で、恵比須天が祀られている。創建時は薬王寺といい、境内には眼病が流行った時期に足利義満がその鎮静化を祈願したとの記載がある。江戸前期に再建された際に医王寺と改称された。
高架を再び潜り抜け、右手に広い墓地があり、大黒天を祀る宝生院に入った。江戸前期の寛永元年(1624)創建。参拝を終えて、境内のベンチに腰を下ろして最初のチョコナッツ&冷たいお茶休憩を摂った。
小路に沿って北上し、福禄寿を祀る万福寺に参拝した。ここまで4寺院に参拝したが、いずれも無人で静謐な境内の佇まいが満喫できた。
さらに北上し、突き当りを右折して江戸川に向かう。狭いながらも「国分道」と呼ばれていた古道で、平家に追われて安房の国に落ちた源頼朝が、再挙を期して大勢の軍勢を率いて鎌倉に向かう際、八切(現在の矢切の渡しのやや南側)を経て通過した道だ。
山本亭の前から坂道を上がり、柴又公園に入ると家族連れやサイクリストたちが昼休憩を謳歌している。いつも愛用している木のベンチが空いていたが、好天に誘われて土手を下り、広い芝生の一角に腰を下ろした。時刻は12時半、いつもより早い昼休憩。背中のタオル、靴下、帽子、ベストを脱ぎ去り、シートを広げる。強い日差しは冷えた缶チューハイが追い払ってくれる。チョコナッツ・ベビーチーズ・バナナをつまみながら、少し眠気も誘われて約40分の大休憩。
土手を越えて、右手に矢切の渡しへの近道でもある「帝釈道」へ降り立った。左手にある「川甚」は閉鎖工事中で、まず駐車場が塀で囲われていた。
右手にある真勝院に立ち寄った。弁財天が祀られている広い境内は無人。この先にある柴又八幡神社の 別当寺だったという。
参拝を済ませて少し江戸川方面に戻り、信号を横断して、柴又帝釈天 ・ 題経寺に横から入る。寛永6年(1629)創建の日蓮宗の古刹で、今も変わらぬ柴又のランドマーク。境内は人、人、人。列に並んでお参りしたのは久しぶりだ。毘沙門天が祀られている。
帝釈道には戻らず参道を行く。両側の店はお客さんが群がっていて、かつての活気がすっかり戻っていた。
柴又街道を横断して、七五三詣の家族で賑わう柴又八幡神社に参拝した。帝釈道と国分道の追分に位置している。
神社に沿って右折、七つ目の良観寺に参拝した。境内の大きな布袋尊に参拝し、正面にある金町浄水場前から柴又街道に出て右折する。並行する京成金町線は明治32年(1899)に金町から帝釈天に参詣する人のために開設され、当初の13年間は人力で運行されていたという。
午後1時半、まだ大勢の乗降客が行き交う京成柴又駅から帰途についた。(村谷 記)
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今日6日、新型コロナ感染による重症者が100人で、昨年8月4日以来100人以下となったニッポン。
翌11月7日の国内の新型コロナ新規感染確認者数は 162人、(日曜日としては今年最少、先週日曜日比▼66人、23県でゼロ)、累計 1,723,865人。今日の重症者も 100人。 死亡者数 0人(死亡者数0人は昨年8月2日以来)、累計 18,309人。
うち、東京都での11月7日の新規感染者数は 21人(先週日曜日比 ▼1人)、 年代別で見ると10歳未満 3人、10代 2人、20代 5人、30代 2人、40代 6人、50代 1人、 60歳以上は 2人、累計 381,796人。重症者数は 12人(今年最少)。死亡者数 0人(今年最少)、累計 3,155人でした。
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★2021年11月6日(土)「柴又七福神巡り(京成高砂駅〜柴又駅)」