やま

=第一日(鴨沢バス停〜七ツ石山〜小雲取山〜雲取山〜雲取山荘)=

 早朝は雨という予報が変わり
奥多摩駅8時29分着の電車で集合した松戸・村谷・山内の3名は、スムーズに西鴨沢行きのバスに乗り着席できました。

 車内は、日曜の朝にも関わらずこれから出かける登山客と、大きなスーツケースを持ち込んだ若い萌え系の女性の一団でほぼ満員だった。
終点一つ手前の
鴨沢バス停で下車すると、駐車場は満車、帰りのバスを待つ若手男女で混み合っていた。

 眼下の
奥多摩湖の水量は例年に比してかなり少なくて、今年の水不足がやや心配だが、我ら3人は上空の青空に負けないよう半そで姿になって出発した。

 バス通りを見下ろしながら急坂をぐんぐん登っていく。標高540mの鴨沢から、雲取山(2,017m)まで、緩やかながらかなりの高低差があるため、スローバットステディを合言葉に2日間の行程をたどることを確認した。
30分で林道と出会いまずは最初の水飲み休憩。暑い。下からタクシーが1台上がってきたが、ショートカットのようだった。

 100mほど林道を進むと、左手から山道がお出迎えし、いよいよ登山開始。
頭上は完全に高い木々が覆いかぶさり、足元は山らかな土と落ち葉で快適な登山道。少しの傾斜と平らな地面の繰り返しで、気持ちがよい。
4年前にはなかった道の崩れが少しあったが、これも登山ブームの代償だと我慢する。

 
二輪草の集団が、薄暗い草むらから浮き出るように出現する。左手の谷側には、まだ山ツツジがところどころ残っていた。
今日中に帰らなくてはならないらしい一団とひっきりなしにすれ違う。途中まで数えていたが、100人を超えたので止めてしまう。
メンバーの大半が新・山ガールでそのファッションを含めて楽しい。旧・山ガールは1組だけ。

 小袖付近で右手にあった
羽黒神社で、道中の無事をお願いした。
11時半に堂所(1,200m)に到着。小鹿が遊んでいた小さな広場を譲ってもらい昼食とする。
バーナーが2台もあるので、アツアツの味噌汁付き。松戸が煮物まで準備してくれたので、谷側からの涼風とともに快適に味わえた。

 脚力を回復して快適に尾根道にたどり着くと日差しが強烈だ。石灰岩が多いのが今回のコースの特徴で、大きな
マムシ石を通過すると七ツ石山との分岐だ。

 前回 ⇒ http://tak-oh.sakura.ne.jp/09.05.15-16.KUMOTORI..htm はパスしたので、今回は挑戦する。途中の
七ツ石小屋で一休み。大菩薩峠と後方に雪を被った八ヶ岳らしい峰の一部が見えた。
小屋近くの水場はほとんど流れていない。

 七ツ石山(1,757m)に初登頂。眼下には雲取山に向かう登山道がくっきり。
急坂を下りまき道と合流するとブナ坂(1,650m)。左手に
マルバダケブキが群生している。前回はこの付近で鹿の親子を見かけた所だ。

 非常用のヘリポートがある先は、自炊用の
奥多摩小屋(1,760m)。若いカップルが1組いただけだった。
ガレ場を上りきって小雲取山(1,937m)。振り返ると道志山系が一望できる。

 前回はその先から雲取山荘へのまき道を選んだが、今回は山頂へ直進する。
予想外に標高差が少なく、4年前の反省をしながら
雲取山頂避難小屋に到着、荷物を置いてから、山頂(2,017m)で記念撮影した。足元から霧が上ってきていたがまだ明るい空の下、周囲の山々の頂をたっぷりと鑑賞した。気温は13度。

 荷物を担ぎなおして下山開始、両側に青いロープが張られた急坂を慎重に下り、午後4時半、本日の宿・
雲取山荘(1,850m)にゴールイン。

 まずは、飲めば10年寿命が延びるという、天然水で顔を洗い、飲み干す。
1泊2食付7500円を支払って、2階階段正面の個室に入り荷を解く。
8人は泊まれそうな部屋の中央にはお馴染みの炬燵が入っていて、早くも暖かい。

 着替えてから、ビールで乾杯、一人は訓練を兼ねて下界から保冷剤付きで持参。
 呑兵衛二人は、6時からの夕食が待ちきれず、それぞれ持参したカップ酒各2本を空けてしまう。

 夕食は今夜の宿泊客20人強が一堂に会して始まる。昨日は230人の泊り客だったそうで、交代制で混み合っていたという。400円で買い求めた秩父錦のよく冷えたカップ酒が美味く、薄いハンバーグがメインの夕食もさらっと平らげた。

 部屋でも、黒糖焼酎を雲取山のおいしい水で割って、おしゃべりをしたが、疲れが出たらしく。8時前には就寝しました。

 村谷は、4年前に一緒に泊まった故・関口健三兄と囲碁をしている夢を見ました。


=第二日(雲取山荘〜白岩山〜霧藻ケ峰〜三峰神社)=

 早寝した宿泊客が多く?午前4時前からあちらこちらの部屋で身支度する音がしてきたので、我らも床を離れる。
4時半の日の出を待ちきれず高台に向かう人たちもいたが、部屋の窓の真正面が東側なので、松戸&村谷は部屋から日の出を撮影した。

 朝食は5時。焼きサケに海苔と生卵にふりかけまで揃っていて、お替りする人も多いが、セルフサービスではなく小屋の主人が仕切るところが変わっている。

 食事を済ませるとほかに用事がないので早めに出発する。お土産は、それぞれ持参した大・中・小のペットボトルに10年寿命が延びる水と安上がりに澄ます。

 本日は北斜面でやせ尾根も多く、急がず騒がずの下りを申し合わせた。
三峰神社まで距離はぴったり10キロ、標高差は750m約5時間の予定。

 まずは
ツツジが咲き残る緩やかな斜面。大ダワまで30分、昨日と違い誰ともすれ違わない。
やせ尾根をたんたんと1時間上下して芋ノ木ドッケで休憩。朝方は涼しかったがもう汗が出てきた。

 
白樺の原生林を一気に登っていくと、木陰から両神山のギザギザした特徴ある峰と後ろから抱え込むような浅間山がくっきり。白岩山の頂上(1,921m)は予想に反して展望はなかったが、まだ新しいダケカンバがまっすぐに聳えていた。
 続いて無人の
白岩小屋の脇からも絶景を鑑賞した。

 いったん下りまた上り返した前白岩山(1,776m)の脇からは、雪の帽子がまだ残る富士山がはっきりと見えた。

 太陽寺への分岐がある
お経平を経て、霧藻ケ峰(黒岩山を故秩父宮が昭和8年に命名)でまた休憩していると、これから雲取山を目指すグループが幾組も通過するので、激励と見どころを教えた。

 
秩父宮両殿下の大きなレリーフの下からすぐに地蔵峠。ここからは緩急取り混ぜた斜面が続くが、快調に歩を進めて11時に三峰神社にゴールイン。
後ろを振り向くと、雲取山〜白岩山〜前白岩山の全貌がよく見えた。

 道中無事のお礼を壮麗な
三峰神社にお参りして行った。

 西武秩父駅行きの急行バスが、平日のため午後2時45分発、まずは神社内にある
興雲閣に入り、入浴料500円を支払って汗を流す。茶褐色の天然温泉で、すべすべした湯が汗と疲れをすっかりと洗い流してくれる。
 食堂に移動し、瓶ビールやコーラで乾杯、お互いの健闘を湛えあった。蕎麦などの昼食を済ませて休憩場所に移動し、呑兵衛2人は昨夜の飲み残しを平らげて、広々した駐車場に停車している、秩父行き急行バスに乗車した。

 
秩父湖経由で所要時間が75分、車内は冷房なく天然クーラーという情報を入手していたので、神社境内の売店で求めた武甲酒造特製の純米酒「白い狼」を飲んでいるうちに、午後3時ちょうどに西武秩父駅に到着。
15時8分発の飯能駅行きに乗車し、帰途につきました。

 松戸兄の周到な行動計画通りに順調な山行きができました。


   《今回の雲取山山歩の報告が、松戸さんのブログに掲載されました。お読みください。

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★2013年6月2日〜3日「雲取山」

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