★2008年3月25日(火)「城北の公園めぐり」
見ごろを迎えつつある桜見物のため、JR線・王子駅北口改札に集合したのは、滝澤・増田・百石・田幸・清水・村谷の6名。
先ずは、徳川吉宗の命名になる音無川(石神井川)に沿った親水公園の桜並木を進み、文保2年(1318)創建の王子神社へと石段を登る。
夫々本日の散歩の無事やら、家内安全などを祈る。
都天然記念物の大銀杏や理容の神様・関神社を参拝し、正面の参道から出て、音無橋を渡る。下の親水公園の桜並木も又、一味違った眺めだ。
再び王子駅に戻って歩道橋を渡り、新幹線の高架下から飛鳥山公園に入場。既に入り口には、花見客を当て込んだ露店が設置され開店準備中。
JR線の高架脇には、由緒ありげな2階建ての飲み屋が立ち並び、上を走る新幹線とは対照的な佇まいだ。
享保の改革を進めた吉宗が、江戸庶民の娯楽のために元文2年(1737) 千本以上の桜の木を植えたのが始まりで、以来、花見の名所となっている。
まだ3分咲きという感じだが、春休みに入ったためか、家族連れで賑わっていた。
園内に設置されている都電やD51機関車は、子供たちと祖父母?の人気の的だが、我らも片隅で記念撮影した。
園内の3つの博物館(飛鳥山・紙・渋沢)は通過して、庭のきれいな渋沢栄一邸跡で休憩。
開花はまだまだ先の八重・枝垂桜が植えられた駐車場から本郷通り(御成り道)に出る。
江戸から2番目の西ヶ原一里塚が、道路を2分する木に囲まれて残っていた。
財務省印刷局・滝野川工場は見学できそうもないので通過、源義家縁の平塚神社へ立ち寄る。
長い参道の両側は、駐車場として利用されており、収入面で神社に大いに貢献しているようだ。
拝殿前に設置された親子の狛犬は珍しい。御成り道までの戻りは並行する蝉坂を歩いたが、日差しがどんどん強くなってきた。
続いて旧古河庭園へ。
入場料150円(65歳以上70円)を支払い入園。
建物の内部は、ガイドの案内付1日3回の予約制(525円)で鑑賞できるが、われらは大正初期に建築された和洋折衷庭園を、左回りに歩くことにする。ここの桜はまだ早いようだ。
程よい時刻になったので、ほとんど人の来ない南側 隅の塀近くの ベンチのある休憩スペースで昼食休憩とした。
持参のシートを思い切り広げて、靴を脱いで座り込む。
風が遮られ、暖かい。先ずは乾杯。王子駅のコンビニなどで調達したつまみを肴に、お互いの健康法などを披瀝しながら話が弾む。
名物のバラ園は、オフシーズンを利した手入れ作業中だったが、高貴な方々に因んだ花の名前に感心しながら一巡りして外へ出た。
車の通が激しい本郷通を、駒込駅前経由南下し、六義園へ向う。
桜と紅葉の時期だけ開かれている北側の門から入場する(入場料は倍の300円。65歳以上半額)。
絶頂期の柳沢吉保が自ら設計指揮して造ったという大名庭園とあって、お決まりの池に加えて藤代峠まで設けられている。
現在は、保存のため熊笹があちこちに植えられているが、当時は四季折々の草花で満ち溢れていたことだろう。
正門前の枝垂桜の巨木は、ちょうど見ごろだった。
大勢の花見客に混じり我らもテ゛シ゛カメや携帯で撮影に余念がない。周囲の鑑賞客たちの年齢構成は、毎日が日曜日?の中高年が圧倒的だった。
さらに南下し、吉祥寺へ入る。
江戸の大火の際の避難所になっただけあって、広大な境内に驚かされる。振袖火事で有名な 八百屋お七と吉三を慰霊する真新しい石碑が建っていた。
二宮尊徳の顕彰碑や、鹿島建設のオーナー夫妻の墓地を鑑賞して、脇門から外に出て谷中方面に向う。
文林中学校付近は高村光太郎宅などがあり、高村行雲・豊周遺宅のそばには旧安田邸もあった。
団子坂を下り、千駄木駅を通過すると、一転して三崎坂の急な登りに差し掛かる。
左手の全生庵に入り、安田生命第一号契約者・山岡鉄舟と近代落語の祖・三遊亭園朝の墓を参拝した。
坂を下って上野公園へ向う。旧吉田屋酒店は下町風俗資料館付設展示場として保存されていて、トイレは無いがベンチがあったので休憩する。
その先の東京藝術大学はちょうど卒業式で、正門前で袴姿の女子大生と母親が記念撮影中。
国指定の文化財である旧奏楽堂(入場料300円)前を通過し、いよいよ上野公園に着くと、見事に開花した桜並木の下は、休日と錯覚するほどの人・人、人出だ。
我らも人ごみに押されながら、桜花を堪能し、不忍池の辺に出た。
弁天堂で本日の無事に感謝し、池に沿って不忍通に向う。
東大の卒業式を終えてきたばかりの?はかま姿の、インドから?の留学生母娘?とすれ違った。
御徒町駅付近で、所要があって帰宅する増田と別れ、残る5人は都営大江戸線・上野御徒町駅から森下駅へ。
定刻の午後4時、魚三酒場・森下店に入店。
本日の労を労って乾杯、クサヤ・アサリかき揚げ・各種刺身・熱々のぶりつゆなどを味わってから、帰宅した。(村谷 記)
清水兄の本日の作品を発表します(*^_^*)
◆王子駅前の飛鳥山公園は見ごたえがありました。
「飛鳥山 吉宗狩場 いま桜」
◆旧古河庭園は都の公園です。
「古河の 財閥いずこ いま都民」
◆六義園は吉保と枝垂れ桜で有名です!
「六義園 吉保栄華 桜花」
◆上野も行きました、花も人も一杯でした。
「上野には 桜見る人 通る人」
◆“のれそれ”は穴子の子!珍味でした。(魚三の森下店で)
「のれそれと 初めて食べて 酒に乗る」
注)のれそれ、南海の妖精を思わせるその正体は穴子の稚魚、
学術的には葉状体とよばれるもので、確かに透き通った葉の形に見えます。
成体と形の違った幼体期を経るものは、幼生と呼ばれ字こそ違っても
のれそれはまさに南海の妖精にふさわしい柔和なイメージがあります。
気になるそのお味は・・・・・
その容姿のごとく、どこまでも淡白でほんのわずかな甘味を感じます。
水の妖精といわれるじゅんさいの様な粘膜に覆われたその体は喉ごしの
良い心太のような食感。それを食べるものを自然と柔らかな心持にさせる
神秘に充ちた珍味です。
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コース
JR京浜東北線など・王子駅〜音無親水公園〜飛鳥山公園〜旧古河庭園〜六義園〜吉祥寺〜谷中霊園〜上野公園〜都営大江戸線・上野御徒町駅
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⇒のれそれ 350円