好天に恵まれ、楽しい山行をさせて頂きました。

 7時56分に新松田駅に着いた村谷・野島の2名は早速、西丹沢自然教室行きのバスチケット往復(2,070円)を購入(片道だと1,150円)。  

 既にバス停には20人あまりの人が並んでいましたが、座れて良かった。バスは8時10分出発、終点の西丹沢自然教室までは1時間強の長旅。バスの中で朝食をとる。途中大野山等の丹沢周辺の山に登る人々を降ろしながら9時20分に到着。

 身支度を整え早速出発。川沿いには大勢のキャンパー達がテントの設営・バーベキューの用意をしていました。登山口までは林道を5分歩き、沢沿いの登山口に取り付く。

 この新つつじコースは檜洞丸への最短コースでコースタイムは約3時間。いきなりのやや急坂を20分登ったあと10分歩くとゴーラ沢出合いの河原に到着。小休止し衣類の調整をする。ここで先行するパーティーの姿を見ると今日は西丹沢にしてはかなりの人出と言えよう。

 ゴーラ沢から頂上までは約2時間ひたすら登るのみ。強くなった日差しに体温は上昇するも稜線を渡る風は冷たく涼しさを与えてくれる。

 また、つつじコースと言われるだけあってつつじと名残の山桜が目を楽しませてくれる。どんどん高度を上げて行くと、西側の畦が丸の先に富士山が春霞に霞みながらも姿をあらわした。

 途中の展望台で一休みしばし室山・畦が丸・権現山・富士山等々の展望を楽しむ。南アルプスが見えるはずだが霞んで判別不能。
展望台からはいよいよ急登の連続。遅いパーティーをどんどん追い越し更に登る。

 途中石棚コースとの出合いを過ぎると植生を守る為の木道に出る。ここまで来れば頂上は目前だ。

 ブナの大木が続く木道を行き最期の階段を上るとそこは頂上。標高1,600mのなだらかな山頂はブナの原生林の中の静かな場所である。下界は新緑真っ盛りなのに、ここではまだ芽吹きが始まっていない。その分、ブナの枝の合間から御正体山を始めとした道志山塊、箱根の山々が見られた。

檜洞丸 山頂では冷えたビールで乾杯。2人で“ロング缶2本+350ml1本”は飲み過ぎか?

 ラーメンとお稲荷で腹ごしらえし12時45分に出発。木道を下り、帰りは石棚コースから箒沢へ出る予定。

 小さなアップダウンを繰返し、石棚山からヤブ沢の頭までは緩やかな下りで極めて順調で快適な下山コース。ヤブ沢の頭で小休止(13時20分)しコースを確認すると残りのコースタイムは1時間で2.8Kmである。このまま順調に行けば2時33分始発のバス(我らが乗る箒沢バス停はおそらく2時38分から40分と計算)に間に合いそうと判断し先を急ぐ事にした。

 しかし、実はここから先が長く険しい下りとなった。急坂を転ばぬように急いで下りるとビールの影響が現れて足が重い。さらに鎖場が数箇所あり足元が悪い所もいくつもある道でさすがに筋肉に痛みを感じる。時折、遠くに目的地である川が見えてもなかなか近づかない。

 途中、幾つかのパーティーを追い越す。その中で1パーティーだけバスの時間を知っているのか、我らに追いすがるようについてくる。中に1名女性がいて遅れ気味になるのを皆で励ましあいながら追いかけてくる。このパーティーと同じペースでは到底間に合わない、引き離そうと更に足を速める。

 時間はどんどん経過して行くのにバス停のあるキャンプ場らしき建物が見えてこない。やっとの思いで箒沢に到着したのが既に2時25分。この時点でもう駄目か、次のバス(3時50分)までゆっくりするかとも思ったが、取りあえず行ける所まで行こうと最期の力を振り絞り先を急ぐ。

 箒沢の堰堤の梯子をおり、更に沢を渡渉し杉林に入っても、キャンプ場が見えてこない、時間は2時35分を回っている。結局バスを見送る羽目になるのかと思いながらも更に急ぐ。 

 杉林の先が少し明るくなってきて林が切れるとそこはキャンプ場だった。キャンプ場の川を挟んで橋の向こうのバス停を見ると人影がある。どうやら登山客である。とすればバスはまだ来ていない。走るように橋を渡りバス停にようやくの思いでたどり着く。

 バス停に着いて腰を下ろす暇もない、山陰のカーブからバスがやって来た。我らの来た後ろを振返ると、我らの後を追うようについて来たパーティーがやっと今、橋の向こうに姿をあらわした、これから橋を渡ろうとしている。

「急げ!!」・・・バスは到着、我らは乗り込む、後ろのパーティーは・・・・・
 後のパーティーはどうなったか?誰かがバスのドアを押さえて閉まらなくしていたか、わざとゆっくり乗り込んだやつがいたのか、バスの運転手(富士急)が親切だったのか、彼らの足が丈夫だったのか、これら複数の要因が作用したのか、わかりませんが間に合いました。

 バスは順調に走ったが途中の国道に合流してからは大渋滞、15分ぐらいの遅れで新松田駅に到着。新松田名物「マニラ食堂」に転げ込むように入り、ビールとヤキソバと餃子で、本日の山行の無事と幸運と我らの頑張りを称えあいました。(注記:「マニラ食堂」の何が名物かと言うとその会計がでたらめなことです)
(村谷記・野島記を田幸が編集)

 ちなみに登りが2時間30分(コースタイム3時間)、下り2時間(コースタイム3時間)でした。

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やま

★2003年4月29日(祝) 「檜洞丸〜石棚山」

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